外注・依頼
ホームページ作成を依頼する流れ
ホームページ作成の依頼は、相談してすぐデザインを作るのではなく、目的と要件を整理し、見積もり・契約後に、構成、原稿、デザイン、実装、テスト、公開・納品へ進むのが基本です。各工程で依頼者の確認・承認が必要になります。
依頼者が原稿・写真・事実確認・社内承認を遅らせると、制作側の作業が進んでいても公開日は延びます。工程ごとに「誰が、何を、いつまでに出すか」「どの状態で承認するか」を決めておきましょう。
このページでは、制作会社・フリーランスへ依頼する一般的な10工程と、依頼者側の確認事項を説明します。実際の順番は作成方法、サイト規模、契約によって変わります。
このページで確認できる流れ
- 依頼から公開・納品までの全体像
- 相談、提案、見積もり、契約で行うこと
- 要件定義、原稿、ワイヤー、デザインの確認方法
- 実装・テスト・検収で見る項目
- 公開時に必要なアカウントとデータの引き継ぎ
依頼から公開までの全体像
| 工程 | 制作側の主な作業 | 依頼者側の主な作業 | 主な成果物・決定 |
|---|---|---|---|
| 1 相談 | ヒアリング | 目的・課題を説明 | 相談記録・依頼概要 |
| 2 提案・見積もり | 方法・体制・費用を提案 | 候補を比較 | 提案書・見積書 |
| 3 契約 | 条件・工程を合意 | 発注・支払い | 契約書・仕様・予定表 |
| 4 要件定義 | ページ・機能・運用設計 | 内容・優先順位を承認 | 要件・サイトマップ |
| 5 原稿・素材 | 取材・編集・素材制作 | 資料・事実・許可を提供 | 原稿・写真・素材一覧 |
| 6 ワイヤー・デザイン | 画面と見た目を設計 | 情報順・表現を承認 | ワイヤー・デザイン |
| 7 実装 | CMS・画面・機能を構築 | テスト情報を提供 | 検証サイト |
| 8 テスト・検収 | 表示・機能・内容を確認 | 受入確認・修正指示 | テスト結果・検収 |
| 9 公開・納品 | 本番反映・引き継ぎ | 最終承認・受領 | 公開サイト・納品物 |
| 10 保守 | 更新・監視・改善 | 内容・事業判断 | 保守記録・改善計画 |
前工程を承認した後で大きく戻ると、追加費用と納期変更が発生しやすくなります。サイト構成確定後のページ追加、デザイン確定後の原稿全面変更などは、変更内容と影響を確認してから進めます。
1 相談・ヒアリング
最初の相談では、作りたいページの見た目だけでなく、事業と利用者を説明します。
- 01
依頼者が伝えること
- 会社・事業・サービスの概要
- 新規作成かリニューアルか
- サイトを作る理由・解決したい課題
- 主な対象者と利用場面
- 必要と思うページ・機能
- 現在のサイト・ドメイン・サーバー
- 参考サイトと参考にしたい理由
- 予算、公開希望日、その理由
- 社内担当者・承認者
- 公開後の更新・保守
未定の項目は、分からないまま隠さず「提案してほしい」と伝えます。依頼先が、目的より先にデザインや機能を決めようとしていないかも確認します。
- 02
制作側が確認すること
- 目的・対象者・成果指標
- 必要情報と現在の不足
- 作成方法・技術・外部サービス
- 原稿、写真、データ、権利
- 関係者・承認・連絡方法
- 予算・納期・制約
- セキュリティ・法規・社内調達
相談時点で無料か有料か、秘密情報をどこまで共有するかを確認します。詳細な調査・設計を有料で行う場合は、成果物とその後の利用条件を決めます。
2 提案・見積もり・依頼先決定
制作側は、ヒアリングに基づき、作成方法、ページ・機能、体制、スケジュール、費用などを提案します。
- 01
提案で確認すること
- 課題と対象者を正しく理解している
- 必要・不要なページ・機能を説明している
- WordPress、作成ツールなどの選定理由がある
- 原稿・写真・SEO・運用を含めている
- 依頼者側の作業と期限を示している
- リスク、前提、含まれない作業が分かる
- 予算に応じた優先順位・代案がある
- 02
見積もりで確認すること
- 企画・進行・構成
- ページ・画面・CMS
- 原稿・撮影・素材
- デザイン・実装・機能
- テスト・公開・計測
- 修正回数・追加単価
- ドメイン、サーバー、外部サービス
- 保守・継続費
- 成果物・管理者権限
候補を比較するときは、同じ依頼概要を渡します。合計金額だけでなく、完成状態、自社工数、継続費、契約終了時の状態をそろえて比較します。ホームページ作成の見積もりで比較項目を確認しておきましょう。
依頼先を決めた理由を、価格、提案、体制、実績、権利、保守などの項目で記録します。
3 契約・着手・スケジュール確定
契約では、口頭で合意した内容を文書へそろえます。
- 01
契約で決めること
- 業務内容・対象ページ・機能
- 成果物・納品方法
- 料金、税、経費、支払時期
- 着手・各工程・納品の期限
- 依頼者が準備する原稿・素材
- 修正回数・仕様変更の手順
- 検収方法・期間・合格条件
- 不具合・保証・保守
- 著作権・第三者ライセンス・実績公開
- 秘密保持・個人情報・再委託
- 中断・遅延・解除・引き継ぎ
- ドメイン・アカウント・データ
フリーランスへ発注する場合は、適用条件に応じてフリーランス法などの取引条件明示を確認します。法的判断が必要な場合は個別に専門家に確認しておきましょう。
- 02
スケジュールで決めること
- 工程ごとの開始・提出・承認日
- 制作側と依頼者側の担当
- 定例会・連絡・課題管理
- 社内承認に必要な日数
- 原稿・撮影・素材の締切
- 公開日と予備日
- 変更時の再計画方法
「制作期間2か月」は、依頼者の確認日数を含むか確認します。決定者が不在になる日、繁忙期、長期休暇も先に共有します。
着手金・前払いがある場合、支払いと着手日の関係を確認します。
4 要件定義・サイト構成
要件定義では、何を作り、どう運用するかを具体化します。
- 01
内容・構成の要件
- 目的、対象者、成果指標
- 必要ページ・階層・URL
- 各ページの役割・主要内容
- メニュー・内部リンク・導線
- 既存ページを残す・統合・削除する判断
- 検索キーワードとページの対応
- 02
機能・技術の要件
- CMS・作成ツール
- 更新するコンテンツと項目
- フォーム、予約、EC、会員、検索
- 外部サービス・データ連携
- スマートフォン・対応ブラウザー
- アクセシビリティ・表示性能
- セキュリティ、バックアップ、権限
- GA4・Search Consoleなどの計測
- 03
運用の要件
- 更新担当・承認者
- 投稿・固定ページなどの使い分け
- ドメイン・サーバー・メールの管理
- 保守、監視、障害対応
- 契約終了・担当変更時の引き継ぎ
依頼者は、専門用語より「業務として何をしたいか」を確認します。たとえば予約機能なら、担当者、枠、支払い、変更、通知、個人情報、障害時の受付まで具体化します。
サイトマップの作り方はホームページのサイト構成・ページ数で確認できます。
5 原稿・写真・素材の準備
ホームページの内容は、デザインより先に準備するのが理想です。
- 01
原稿
- 会社・事業・サービス
- 対象者・対応範囲
- 料金・条件・支払い
- 実績・事例・お客様の声
- 代表・担当者・資格
- 利用・依頼の流れ
- よくある質問
- 会社情報・法定表示
事実、数字、料金、資格、住所などは依頼者が最終確認します。制作側が原稿を作る場合も、取材内容と根拠資料を提供します。
- 02
写真・画像・動画
- ロゴ元データ
- 商品・店舗・スタッフ・実績写真
- 図版・イラスト・動画
- 既存パンフレット・営業資料
- ブランドガイド
撮影者、著作権、人物の同意、顧客・施設の許可、利用範囲を確認します。インターネット検索で見つけた画像を無断で使わないようにしましょう。
- 03
素材管理
ページごとにファイル名と使用箇所を整理し、最新版と承認済みを区別します。メール添付に分散させず、権限を設定した共有場所で管理します。
原稿が遅れると、仮文で作ったデザインを本文確定後に修正するため、追加工数が発生しやすくなります。
6 ワイヤーフレーム・デザイン確認
ワイヤーフレーム
ワイヤーフレームは、ページ内の情報順、見出し、画像、操作部品などを示す設計図です。色や装飾より、必要情報が正しい順番で配置されているかを確認します。
- ページの目的が明確
- 最初に必要な説明がある
- 見出しの順番が自然
- 料金、実績、FAQなどを探しやすい
- 関連ページへ移動できる
- スマホでの情報順が妥当
- 不要な情報・重複がない
ワイヤー承認後にページ構成を大きく変えると、デザインと実装へ影響します。
- 01
デザイン
デザイン確認では、「好き・嫌い」だけでなく、目的と利用者から評価します。
- 会社・サービスの印象に合う
- 文字、色、余白が読みやすい
- 見出し、リンク、操作が見分けやすい
- 写真・図の役割が明確
- スマートフォンで操作しやすい
- 色だけに情報を依存しない
- テンプレートとしてページ追加できる
修正意見は、社内でまとめ、理由と優先順位を付けます。「もっと目立たせる」を重ねて全要素が競合しないよう、最も重要な情報を決めます。
ホームページデザインの基本で読みやすさの確認点を整理しています。
7 実装・機能設定
承認したデザインを、ブラウザーで表示・操作できる状態にします。WordPressなどのCMS、HTML・CSS・JavaScript、作成ツール、外部サービスを設定します。
- 01
制作側の主な作業
- ページ・共通部品の実装
- スマートフォン対応
- CMS・更新項目・権限
- フォーム・予約・ECなどの設定
- ドメイン・サーバー・SSLの準備
- title、説明文、URL、altなどの設定
- GA4・Search Consoleなどの準備
- 移行・リダイレクト
- バックアップ・安全設定
- 02
依頼者が行うこと
- 検証サイトへのアクセス
- 実データ・テストアカウントの提供
- 料金、会社、連絡先などの事実確認
- フォーム・予約の通知先確認
- CMS更新の試行
- 追加・変更要望の整理
検証サイトへ実在顧客の個人情報を入力しないようにします。テストデータを使い、公開前に削除します。検証環境は認証などで保護し、検索結果へ登録されないようにします。
8 テスト・修正・検収
制作側のテストと、依頼者の受入確認を分けます。
- 01
表示・操作
- 対象ブラウザー・端末・画面幅
- 文字、画像、表、メニュー
- リンク、404、リダイレクト
- キーボード操作、フォームラベルなど
- 表示速度・大きな画像
- 02
内容
- 会社名、住所、電話、料金、日付
- 誤字、表記、リンク先
- 資格、実績、顧客名、引用の根拠
- プライバシー、利用規約、法定表示
- 画像・文章・フォントなどの権利
- 03
機能
- フォームの入力、エラー、送信、受信、自動返信
- 予約・決済・キャンセル・通知
- CMSの追加・編集・削除
- 権限別の操作
- 外部サービス・API連携
- GA4などの計測
- バックアップ・復元手順
- 04
SEO・公開設定
- title、H1、URL、canonical
- noindex、robots.txt
- XMLサイトマップ
- HTTPからHTTPSへの統一
- 旧URLからのリダイレクト
- Search Consoleの所有権
不具合、合意仕様内の修正、新たな仕様変更を分けます。検収では、契約で決めた合格条件と期間に沿って受領可否を伝えます。
9 公開・納品・アカウント引き継ぎ
公開作業では、検証環境から本番URLへ反映し、DNS、SSL、リダイレクト、検索・計測設定を確認します。既存サイトのリニューアルでは、問い合わせ・注文の少ない時間帯と戻し方を計画します。
- 01
公開直前
- 最終データとバックアップを保存
- 公開担当・承認者・時刻を確認
- DNS・SSL・サーバー容量を確認
- noindexなどの切替項目を一覧化
- 旧URLとリダイレクト表を確認
- 障害時の戻し方・連絡先を確認
- 02
公開直後
- 主要URL・HTTPS・スマホ表示
- メニュー、リンク、フォーム、予約、決済
- 旧URLのリダイレクト
- GA4・Search Console・サイトマップ
- サーバー・CMS・外部サービスのエラー
- 関係者・利用者への案内
- 03
納品・引き継ぎ
- ドメイン・DNS・サーバーの権限
- CMS・作成ツールの管理者
- GA4・Search Console・タグ管理
- メール、フォーム、予約、ECなどの権限
- 原稿、画像、デザイン、コード、データ
- テーマ・プラグイン・素材などのライセンス
- バックアップ・復元手順
- 操作マニュアル・設定一覧
- 保守契約・緊急連絡先
- 未解決事項・保証期間
パスワードを一覧表に平文で記載せず、安全な方法で共有し、不要な制作アカウントを整理します。依頼者が管理者になっていることを実際にログインして確認します。
10 保守・更新・改善
公開後は、内容・技術・契約・効果を管理します。
- 01
内容更新
- 料金、営業時間、サービス、担当者
- 実績、事例、よくある質問
- 会社・採用・法定表示
- 02
技術保守
- CMS、テーマ、プラグインなどの更新
- バックアップ・復元
- SSL、ドメイン、サーバー
- リンク、フォーム、表示
- セキュリティ通知・権限
- 03
分析・改善
- GA4などの入口・重要行動
- Search Consoleの検索語・ページ・登録状況
- 問い合わせ・予約の質
- 顧客・営業からの質問
- 変更内容と結果
保守契約では、更新、監視、修正、緊急対応、受付時間、月額上限、解約時の引き継ぎを確認します。詳しくはホームページのメンテナンス・更新・保守で確認しておきましょう。
依頼者側が各工程で確認すること
| 工程 | 依頼者の確認 | 承認後に変えると影響が大きいもの |
|---|---|---|
| 相談 | 目的、対象者、予算、納期 | 依頼範囲 |
| 提案 | 方法、体制、含まれない作業 | 制作方式・予算 |
| 契約 | 業務、成果物、料金、権利 | 契約条件 |
| 要件 | ページ、機能、URL、運用 | ページ・機能・構造 |
| 原稿 | 事実、権利、表現 | 本文量・素材 |
| ワイヤー | 情報順、導線 | ページ内構成 |
| デザイン | 読みやすさ、ブランド | レイアウト・部品 |
| 実装 | 表示、機能、更新操作 | 技術・CMS |
| テスト | 合意仕様・内容・動作 | 受領可否 |
| 公開・納品 | 本番確認、権限、データ | 公開切替・引き継ぎ |
| 保守 | 更新、契約、改善 | 運用体制 |
- 01
依頼者が止めないための準備
- 最終決定者を決める
- 意見を一人がまとめる
- 原稿・素材の責任者を決める
- 事実・権利の確認期限を決める
- 返答できない期間を共有する
- 工程ごとの承認記録を残す
- 変更は費用・納期の影響と一緒に承認する
制作側へ任せることと、依頼者が決めることを分けると、手戻りを減らせます。
よくある質問
相談から公開までどれくらいかかりますか
小規模サイトでも数週間から数か月が目安になり、ページ、機能、原稿、承認、依頼先の稼働で変わります。工程ごとの期間はホームページ作成にかかる期間で確認しておきましょう。
原稿はいつまでに用意すればよいですか
サイト構成を決めた後、ワイヤー・デザインを確定する前に主要原稿を用意するのが理想です。仮原稿で進める場合は、確定後の再調整範囲を確認します。
デザインは何回修正できますか
契約によります。案数、修正回数、修正を数える単位、仕様変更、追加費用を見積もり・契約で確認します。
公開と納品は同じですか
契約によります。公開後に検収・納品する場合、納品後に公開する場合があります。公開作業、成果物、検収、支払、保証開始の時点を決めます。
すべて制作会社へ任せられますか
企画、原稿、撮影、制作、保守まで依頼できる場合がありますが、会社固有の事実、権利、方針、最終承認は依頼者が確認します。丸投げの意味と範囲を明確にします。
参考情報
- NTTタウンページ「ホームページ作成を依頼する際の流れと準備すること」(確認日:2026-07-14)
- PLAN-B「ホームページ制作の流れ」(確認日:2026-07-14)
- 経済産業省「情報システム・モデル取引・契約書」(確認日:2026-07-14)