設計・デザイン

ホームページに必要な機能と選び方

ホームページに必要な機能は、サイトの目的と公開後の業務から決めます。問い合わせを受けるだけの会社サイトと、予約、決済、会員管理を行うサイトでは、必要な機能、費用、安全管理が異なります。

機能を多く付けるほど便利になるとは限りません。使わないお知らせ、入力項目の多いフォーム、管理できない予約機能は、更新負担や不具合の原因になります。最初に「必須」「あると便利」「将来追加」へ分けることが重要です。

このページでは、ほとんどのサイトで必要な基本機能から、問い合わせ、CMS、予約、EC、会員機能まで、選定時の確認項目を解説します。

このページで確認できること

  • ホームページの目的から機能を決める方法
  • 多くのサイトで必要になる基本機能
  • 問い合わせフォーム、電話、メール、地図の選び分け
  • お知らせ・CMSを導入する判断基準
  • 予約、決済・EC、会員機能の確認項目

機能は目的と運用体制から決める

機能一覧を見る前に、ホームページの主要な目的を決めます。

目的 必要になりやすい機能
会社・事業の信頼を伝える ページ、メニュー、会社情報、スマホ、SSL、SEO
問い合わせを増やす フォーム、電話・メール、計測、FAQ
店舗へ来店してもらう 地図、営業時間、電話、予約、休業情報
商品を販売する 商品、カート、決済、在庫、注文、法定表示
サービス予約を受ける 空き枠、スタッフ、通知、変更・キャンセル
情報を継続発信する CMS、カテゴリ、検索、予約公開、権限
会員向けに提供する 登録、ログイン、権限、個人情報、退会
採用する 募集情報、応募、担当通知、個人情報管理

次に、公開後の運用を決めます。

  • 誰が内容を更新するか
  • 何を、何件、どの頻度で追加するか
  • 申込・予約・注文を誰が処理するか
  • 個人情報をどこに保存するか
  • 障害や迷惑送信に誰が対応するか
  • 月額・手数料を誰が管理するか
  • 将来サービスを変更できるか

「予約機能が欲しい」という要望も、単に予約フォームを受け取るのか、スタッフ別の空き枠、事前決済、リマインド、キャンセルまで管理するのかで構成が変わります。

要件のまとめ方はホームページの目的・企画・要件定義で扱います。

ほとんどのサイトで必要な基本機能

ナビゲーション・サイト内導線

利用者が必要なページへ移動するための仕組みです。

  • グローバルメニュー
  • スマートフォン用メニュー
  • パンくず
  • 本文中の内部リンク
  • 関連ページ
  • フッターメニュー
  • ページ内目次・アンカー
  • ロゴからトップへ戻るリンク

メニューへすべてのページを並べる必要はありません。主要なカテゴリを5〜7項目程度に整理し、詳細は一覧・本文・フッターから案内します。

リンクの文字は「詳しくはこちら」だけでなく、「料金・プランを見る」など移動先を推測できる表現にします。リンク切れと孤立ページを定期的に確認します。

スマホ対応

画面幅に応じてレイアウト、文字、画像、メニューなどを調整します。現在はスマートフォンからの閲覧を前提に、パソコンと同じ内容・機能を利用できることが基本です。

確認する点は次のとおりです。

  • 横スクロールがない
  • 文字を拡大せず読める
  • ボタン・リンクを押しやすい
  • メニューを開閉できる
  • 表・地図・動画・フォームが収まる
  • 電話や地図を必要に応じて操作できる
  • 重要情報の順番が自然
  • 読み込みが重すぎない

詳細はホームページのスマホ・レスポンシブ対応で解説します。

セキュリティ・SSL

SSL/TLSで通信を暗号化し、https://で公開します。フォームがないサイトでも、通信・サイトの信頼性の基本として対応します。

SSLだけですべて安全になるわけではありません。次も必要です。

  • 管理画面の強いパスワードと多要素認証
  • CMS、テーマ、プラグインの更新
  • 不要アカウント・外部連携の削除
  • バックアップと復元確認
  • フォームの迷惑送信・不正入力対策
  • 個人情報の閲覧権限と保存期間
  • 障害・改ざんの監視と連絡方法

詳細はホームページのセキュリティ・SSL対策で扱います。

アクセス解析・SEO設定

公開後にサイトが見られているか、検索で発見されているかを確認する機能です。

基本的な項目は次のとおりです。

  • ページごとのtitle・説明文
  • H1〜H3の見出し
  • URL・canonical・インデックス設定
  • XMLサイトマップ
  • robots設定
  • 画像代替テキスト
  • パンくず・内部リンク
  • Google Search Console
  • Google Analytics 4などのアクセス解析
  • 主要な問い合わせ・予約などの計測

ツールを設置するだけでは改善できません。何を成果とするか決め、必要なデータだけを確認します。Cookie、個人データ、外部送信に関する方針・表示も、利用するツールと法令に応じて確認します。

問い合わせを受ける機能

問い合わせフォーム

フォームは、利用者が必要事項を入力して送信する機能です。HTMLで入力欄を表示するだけでなく、送信、通知、保存、迷惑送信対策が必要です。

基本項目の例は次のとおりです。

  • 氏名または会社名
  • 返信先メールアドレス
  • 電話番号(必要な場合)
  • 問い合わせ種類
  • 問い合わせ内容
  • 個人情報の取扱いへの同意

入力項目を増やすほど、回答は詳しくなりますが離脱も増える可能性があります。初回連絡に本当に必要な項目へ絞ります。

確認する点は次のとおりです。

  • 必須・任意が分かる
  • 入力欄に明確なラベルがある
  • エラーの場所と直し方が分かる
  • 送信前の確認方法
  • 送信後の完了表示
  • 管理者通知と自動返信
  • 返信先アドレスの誤入力対策
  • 迷惑送信・大量送信対策
  • 添付ファイルの形式・容量・安全性
  • 回答の保存先、閲覧者、削除期間
  • 送信テストと障害時の代替連絡

W3CのWCAG理解文書でも、入力を求めるフォームには、期待される内容が分かるラベルや説明を提供する考え方が示されています。

設置方法、確認・完了画面、自動返信、迷惑送信対策、個人情報、安全性までの詳細は、ホームページに問い合わせフォームを作成する方法で解説しています。

電話・メール・地図

フォーム以外の連絡方法も、対象者と業務に合わせて用意します。

電話

  • 受付時間と休業日を記載
  • スマートフォンで発信できるリンク
  • 緊急・通常問い合わせを区別
  • つながらない場合の代替方法

メール

  • 独自ドメインメールを検討
  • 迷惑メール対策と受信確認
  • メールアドレスの公開による迷惑送信に注意
  • 自動返信だけで受付完了としない運用を検討

地図

  • 住所、最寄り駅、駐車場、入口を文章でも説明
  • 埋め込み地図が表示されない場合のリンク
  • 移転・営業時間変更時の更新担当
  • 地図サービスの利用条件と外部送信

独自ドメインメールはホームページ用メールアドレスの作成で詳しく扱います。

情報を更新する機能

お知らせ

営業時間変更、休業、イベント、採用などを掲載します。更新日と内容が分かり、終了した情報を整理できることが重要です。

お知らせ機能を導入する前に確認します。

  • 実際に月何回更新するか
  • 誰が書き、誰が確認するか
  • 公開・終了日を管理できるか
  • カテゴリが必要か
  • トップページに何件表示するか
  • 古い情報を削除・アーカイブするか
  • 緊急情報を固定表示するか

更新予定がないのに空のお知らせ欄を作ると、放置された印象になります。必要な連絡だけ固定ページへ掲載する方法もあります。

ブログ・CMS

CMSは、管理画面からページや定型情報を更新する仕組みです。ブログ記事だけでなく、事例、商品、スタッフ、物件、FAQなども管理できます。

検討する機能は次のとおりです。

  • 固定ページと更新情報の区別
  • 下書き、公開、予約公開
  • カテゴリ・タグ・検索
  • 一覧・詳細ページ
  • 画像・PDFの管理
  • 著者、編集者、管理者の権限
  • 更新履歴・復元
  • 多言語
  • データ出力・移行

この「はじめてのホームページ作成ガイド」自体はブログ投稿機能を使わず固定ページで構成しますが、一般的なホームページの機能としてCMSを解説しています。

CMSとノーコードの違いはCMS・ノーコードによるホームページ作成もあわせてご覧ください。

業務をオンライン化する機能

予約

予約機能は、利用者が日時・サービスなどを選び、管理者が受付・変更する仕組みです。

確認する項目は次のとおりです。

  • 営業時間、定休日、臨時休業
  • サービスごとの所要時間・料金
  • スタッフ・設備・店舗ごとの空き枠
  • 予約可能期間と締切
  • 同時予約・重複防止
  • 確認・リマインド通知
  • 変更・キャンセル・無断キャンセル
  • 事前決済・現地決済
  • 顧客情報・予約履歴
  • 外部カレンダー連携
  • 管理者の代理登録

単純な希望日時フォームなら低コストですが、リアルタイム在庫と自動確定が必要なら専用サービスやシステムが必要です。予約システム付きホームページで詳しく扱います。

決済・EC

ECでは、ページに購入ボタンを置くだけでなく、取引全体を管理します。

  • 商品・カテゴリ・バリエーション
  • 価格、税、送料、割引
  • 在庫・販売停止
  • カート・注文
  • 決済方法
  • 購入確認・発送通知
  • 配送・追跡
  • キャンセル・返品・返金
  • 会員・ゲスト購入
  • 売上・注文データ
  • 特定商取引法などの表示
  • 不正注文・チャージバック対策

決済手数料、月額、振込手数料、入金周期を含めて比較します。詳しくはECサイト・ネットショップのホームページ作成で解説します。

会員・ログイン

会員機能では、登録、認証、権限、個人情報、退会まで設計します。

  • 会員登録・本人確認
  • パスワード再設定
  • 多要素認証
  • 会員種別・権限
  • マイページ
  • 限定コンテンツ
  • 登録情報変更・退会
  • 利用規約・同意履歴
  • データ保存・削除
  • 不正ログイン・大量登録対策

独自開発は安全性と保守の責任が大きくなります。既存サービスを利用する場合も、データの保存先、障害、解約・移行を確認します。

外部サービス連携で実現する方法

すべての機能をホームページ内で独自開発する必要はありません。外部サービスへリンク、埋め込み、API連携する方法があります。

方法 特徴 確認事項
外部リンク 専用サービスへ移動 見た目、ドメイン変更、計測
埋め込み サイト内に画面を表示 スマホ、速度、Cookie、表示障害
プラグイン・アプリ CMS・作成ツールへ追加 更新、互換性、権限、料金
API連携 データを相互利用 開発、認証、上限、障害、保守

外部サービスを選ぶ際は、次を確認します。

  • 月額・従量・決済手数料
  • 無料期間終了後の料金
  • データの所有・出力・削除
  • 管理者権限と多要素認証
  • 個人情報・決済情報の取扱い
  • 障害・メンテナンス時の代替方法
  • URL・仕様変更への対応
  • 解約時に残るページ・データ

機能を増やす費用とリスク

機能には初期実装費だけでなく、継続費と保守が発生します。

  • 月額・年額利用料
  • 件数・利用者・容量による追加料金
  • 決済・取引手数料
  • 初期設定・データ移行
  • システム更新・互換性確認
  • バックアップ・監視
  • 障害調査・復旧
  • セキュリティ対策
  • 操作マニュアル・担当者教育
  • サービス変更時の再構築

不要な機能を増やすと、画面が複雑になり、攻撃対象、更新作業、問い合わせ対応も増えます。導入前に、標準機能、外部サービス、独自開発の三つを比較します。

必要・不要を判断するチェックリスト

機能ごとに次を記入します。

  • □ この機能で解決する課題が明確
  • □ 利用する対象者と利用場面が分かる
  • □ 月・年の想定利用件数がある
  • □ 標準機能・外部サービス・独自開発を比較した
  • □ パソコンとスマートフォンで使える
  • □ アクセシビリティを確認できる
  • □ 初期費用、月額、従量料金を計算した
  • □ 管理・更新担当者が決まっている
  • □ 個人情報・決済情報の保存先が分かる
  • □ 権限、多要素認証、バックアップを確認した
  • □ 障害時の代替方法がある
  • □ データを出力・移行できる
  • □ 解約・サービス終了時の影響を確認した
  • □ 今すぐ必須か、将来追加かを決めた

ページ構成と機能を対応させる方法はホームページのサイト構成で整理します。

よくある質問

小規模な会社サイトに最低限必要な機能は何ですか

ページ・メニュー、スマホ対応、SSL、会社情報、問い合わせ方法、基本的なSEO設定、アクセス確認が基本です。お知らせ、予約、ECなどは実際の目的と更新体制に応じて追加します。

ブログ機能は必須ですか

必須ではありません。継続的に発信する目的と担当者がいる場合に導入します。固定ページだけで必要情報を整理するサイトも作れます。

問い合わせフォームとメールアドレス掲載はどちらがよいですか

フォームは必要項目をそろえやすく、メールアドレスを直接公開せずに済みます。メールは利用者の環境で自由に送れます。迷惑送信、通知、個人情報、代替連絡を比較します。

予約機能は問い合わせフォームで代用できますか

希望日時を受け付けて管理者が確認する方式なら可能です。空き枠の即時表示、自動確定、事前決済、リマインドが必要なら予約専用機能を検討します。

機能は後から追加できますか

多くの場合は追加できますが、作成ツール・プランの制限、データ構造、料金、再設計が必要になることがあります。将来の必須機能はツール選定時に確認します。

次に確認するガイド

ホームページに問い合わせフォームを作成する方法このガイドを確認する ホームページのスマホ対応・レスポンシブ対応このガイドを確認する ホームページ作成の目的・企画・要件定義このガイドを確認する

参考情報